「 透析やらなきゃ駄目ですね! いずれ透析ですね。」そう言われた時の気持ちを覚えておられますか?正直、人生終わった!奈落の底に落ちた!そんな感じだったかもしれません。
私が医者になって研修医の時に、指導してくれた先生が透析専門医でした。移動式の簡易透析機を押して、急性腎不全の患者様、妊娠中毒の患者様の病室を回って透析していきました。もし透析しなければ、確実に亡くなられていた患者様ばかりでした。40年くらい前の話で、その頃は、透析入って5年持ったら長生きと言われていたのです。
しかし、今では、透析入って30年の患者様が普通におられますし、50年の声も良く聞こえます。私は、透析はその患者さんの人生のための踏み台だと思います。ちゃんと乗っていれば、天寿をまっとう出来るのです。今やより良い踏み台を選ぶことと、いかに負担なく踏み台に乗るかが、長生きのコツと言って良いでしょう。新しい知識、技術はすべて患者さまの生命予後のためにあります。そして、ずっと歩いてきたこの道の私の経験知識もなにがしかのお役にたてると考えております。
にへいなかよしクリニック院長
二瓶 実(にへい みのる)